モーツァルト
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モーツァルト
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756年1月27日 - 1791年12月5日)は最も有名な作曲家の一人である。オーストリアのザルツブルクに生まれ、ヴィーンで没した。洗礼名はJohannes Chrysostomus Wolfgangus Theophilus Mozartであるが、当時はイタリアの音楽家がもてはやされており、モーツァルトはTheophilos(テオフィロス、ギリシア語で「神を愛する」・「神に愛された」の意。Theophilusはラテン語形)をラテン語で意訳したAmadeus(アマデウス)を通称として使用していた。
従姉妹に排泄の快楽がらみの手紙を送ったことがあり尻にキスをしろという歌曲も作曲している(「俺の尻をなめろ」K.231(382c))。この事は、彼にスカトロジーの傾向があったということでしばしば喧伝されるエピソードではあるが、当時の時代背景として、中世のキリスト教会の身体的快楽否定からの表現の自由が知識人達の間で模索されていたという文化事情も考慮すべきであろう。排泄欲も、当時の時代背景からは、食欲、性欲などと同列視されていた肉欲の1つであったのである。
父親はザルツブルクの宮廷作曲家、ヴァイオリニストであったレオポルト・モーツァルト(Leopold Mozart, 1719年 アウクスブルク - 1787年ザルツブルク)、母親はアンナ・マリーア・ペルトル(Anna Maria Pertl, 1720年 ザンクト・ギルゲン - 1778年パリ)、姉はマリーア・アンナ(Maria Anna Mozart, 1751年 - 1829年)愛称ナンネル (Nannerl) である。
基本的に古典派の代表と位置づけられており、ハイドン、ベートーヴェンと並んでウィーン古典派三大巨匠の一人として君臨している。最初は父経由でヨハン・ショーベルトなどの当時のヨーロッパで流行した作曲家たちの様式を、クラヴサン曲を中心に学んだ。その後ヨハン・クリスティアン・バッハの影響をピアノ・管弦楽曲の双方で受け、後期に入るとフランツ・ヨセフ・ハイドンとヨハン・セバスティアン・バッハの影響が強い。
装飾音が多く、長調が殆どであり、展開の仕方はポリフォニックであったり、立体的であったりといろいろであるが、再現部やコ−ダにおいて、哀しみが含まれていて実に印象的である。また、短調作品は非常に少ないながら悲壮かつ哀愁あふれる曲調のものが多く、人気が高い。
天才と呼ばれる所以は、下書きをしないという点にある。モーツァルトが非凡な記憶力を持っていたのは多くの記録からも確かめられているが、自筆譜の中には完成・未完成曲含めて草稿及び修正の跡が多く発見されているというのが事実である。曲想も天使的(長調がほとんど)でありながら、ほのかに哀愁を伴った悲しさが含まれており、実に感動的である。もう一つの特徴は、ピアノ協奏曲などのように、生計を立てるために曲を作った事とされる。実際、数枚の手紙で証明されている。モーツァルトの時代は作曲家がのちの時代のように自己表現の方法として音楽を用い、聴衆にもそれが理解される、という状態には至っておらず、モーツァルトも芸術家というよりあくまで「音楽の職人」であったから受注作曲された作品が多かった。また、ピアノ協奏曲は彼のウィーンにおける全盛期にたびたび開催された「予約演奏会」で自らの弾き振りによって披露されることが多く、受注作曲の作品より創作時の自由度は大きかったであろう。モーツァルトの作品に長調の曲が多いのは、それだけ当時はその注文が多かった(したがって人気があった)事の証でもある。ちなみに、モーツァルト研究家のアルフレート・アインシュタインは、相対性理論を発見したアルベルト・アインシュタインの従弟である。
モーツァルトの葬儀の日取りは「12月6日説」と「12月7日説」の2つがある。6日説は寺院に残された台帳が根拠となっているが、ヨーゼフ2世が過去に出した勅令で、死人は死後48時間経たないと埋葬できないことになっていた。また、書物などで見受けられるモーツァルトの葬儀の描写は、いずれも嵐の光景になっている。以前は「悲劇性を際立たせるための誇張」という見方がなされていたが、近世になって当時の気象記録から「6日は穏やか、7日は大荒れ」であったことが判明した。これらの面から、7日説を唱える研究者もいる。
墓は通説によると「セント・マルクス墓地」ということになっており、これはモーツァルト生誕100年にあたる1856年頃に聴取した古老の証言を基にしているが、没後100年の1891年、中央墓地(ベートーヴェン、シューベルト、ブラームスら著名音楽家が多数眠る墓地)に当時セント・マルクス墓地にあった「モーツァルトの墓とされるもの」が記念碑として移動した際、またもや位置が分からなくなってしまった。現在セント・マルクス墓地にある「モーツァルトの墓とされるもの」は、移転後に墓地の看守が打ち捨てられた他人の墓の一部などを拾い集めて、適当な場所に適当に作ったものである。もちろん、「墓とされるもの」の下に骨があるわけではない。
なお、セント・マルクス墓地は1874年にウィーンの市街改造の一環で閉鎖されており、現在は墓地公園となっている。ヨハン・シュトラウス2世の弟、ヨーゼフ・シュトラウスも最初はここに埋葬されていた(1909年に中央墓地に移設)。
現在、国際モーツァルテウム財団(ザルツブルグ)にはモーツァルトのものとされる頭蓋骨が保管されている。頭蓋骨に記された由来によれば、埋葬後10年目にモーツァルトを埋葬した墓地は再利用のため整理され遺骨は散逸してしまったという。この時、頭蓋骨だけが保管され、以来、複数の所有者の手を経て1902年に同財団によって収蔵された。遺骨の真贋については、その存在が知られた当初から否定的な見方が多いが、2004年、ウィーン医科大学の研究チームがモーツァルトの父レオポルドほか親族の遺骨の発掘許可を得て、問題の頭蓋骨とのDNA鑑定を行うと発表した。鑑定結果はモーツァルト生誕250年目の2006年1月8日にオーストリア国営放送のドキュメンタリー番組として公表された。これによると、調査の試料となったのは頭蓋骨の2本の歯と、モーツァルト一族の墓地から発掘した伯母と姪のものとされる遺骨から採取されたDNAであった。検査の結果、頭蓋骨は伯母、姪の遺骨のいずれとも縁戚関係を認められなかったが、伯母と姪とされる遺骨同士もまた縁戚関係にないことが判明し、遺骨をめぐる謎は解決されなかった。
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- 02/25 21:05
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